64 私は優良納税者
先日、私の元に一通の「不幸の手紙」が舞い込みました。
発送は区役所の納税課からで、どうも開封する前から
ただならぬ殺気をはらっているその封筒に、私の一日の疲れは
一気に吹っ飛びました。
高鳴る鼓動と溢れんばかりのアドレナリンをねじ伏せて、
私はあけました・・・封筒を。
以下内容一部御披露
『自主納税について(最後通告)
誠に残念ですが3月29日までに納税されない場合
あなたの財産(給与)を差し押さえることになります・・・』
えー 私は自分で言うのもなんですが、
物事はその都度キッチリやらないと収まりがつかないタチで、
ましてや国民の義務にたてつくなど、自分の脳髄のどこを探しても
その様なデータはインプットされておりません。
更に私を驚愕のどん底へと誘ったのは、その滞納した税額が
¥143.500− という天文学的数字でした。
今迄生きてきた己れの人生において、これくらいの買い物は
過去に何度かした事がありますし、痩せても枯れても私は武士ですから
ここで決して取り乱したりはしませんでしたが、
今思えばあの時確かに私はひさしぶりに泣きそうでした。
もう、何がなんだかワケも解らずその日はそっと眠りにつき、
よく朝・・・会社へ着くなり、タイムカードを押すヒマも
惜しむかの様に電話しました・・・ヤツ(区役所)の所へ・・・
以下役人と私の会話(要約)
『野武士:あのー 先日、住民税納税の最後通告をいただきました
野武士と申しますが、○○さんお願いします。
役人:あーどうもお待たせいたしました。
野武士:なんか私、随分と滞納したみたいですけど、
こんなに一度に払える訳ないじゃん(もうすでにタメ口)。
役人:そうですねー。
これは一度にお収めいただける金額ではありませんねー。
野武士:でしょー。そりゃそうだ フフフッ・・・
役人:フフフッ・・・ (この後なぜか二人で大爆笑)』
なぜこの様なアホな出来事が持ち上がったか、要約すると、
私が2年前に前の会社を退社して、一時住民税の納付が普通徴収になり、
その二ヶ月後に新しい会社に入って、役所に特別徴収に切り替える
ように言ったにもかかわらずそれを忘れてちゃんとした未納分の
納付書を送らなかったヤツラ(役人)に非がある事が原因でした。
こっちも、給与明細にしばらく住民税が引き落とされていなかった事に
もっと早く気がつけばよかったのだけれど、ちゃんと特別徴収に
切り替える様に申請しておいたので、プラスαの延滞金には全くもって
合点がいかず、ひさしぶりに本物の野武士節を披露してしまった・・・
(もう大人なのに今思えばなんて下品な言動の数々・・・)
結局、延滞金はチャラになったが、本税だけはどうにもならないので
ちゃんと払うことで一件落着できました。
あーまったく 毎日の昼飯でも650円を超えるとびびってしまうし、
定食の味噌汁のシジミが同僚の食ってるのより量が少なくて
クレームつけて、足してもらったシジミはほとんど中身のない
ガラばかりでまたクレームつけてしまうような日常なのに、
まるで路傍の乞食にクレテやるような使い道の大金の出費は、
竹庇護で爪の間をつんつんされるくらい痛いです。
もうこうなったら、体でも売って稼ぐしかないでつ・・・
(野武士(ひ弱))
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